日本学術会議主催の市民公開シンポジウム タバコの煙は愛する人を傷つける」を鶴見大学と共催し、神奈川県が推進している 受動喫煙防止条例の設立を目指して、本財団が強力に支援いたします。
このシンポジウムは、日本学術会議脱タバコ社会の実現分科会(大野竜三委員長:愛知県がんセンター名誉総長、戸ケ一副委員長:鶴見大学歯学部特命教授)が、 第20期において政府に対して要望「脱タバコ社会の実現に向けて」を昨年3月に提出しましたが、これをフォローするべく、国民世論の啓発に努めて参りました。
今回は神奈川県が他の自治体あるいは国に先駆けて、公共施設屋内を全面禁煙にする 条例案を提出しておりますので、日本学術会議、鶴見大学とならんで 本財団が積極的に支援することを決め、 鶴見大学において平成21年3月7日に共催でシンポジウムを開く運びとなりました。
神奈川県でこの条例が成立すれば急速に全国に波及し、やがて国の決断を促すものと信じております。 本財団が掲げる「愛情卒煙」は、喫煙者を病人だからといってコミュニティーから 追い出すことはせず、喫煙者を嫌う嫌煙から、愛情をもって卒煙させる社会を 創りあげるほうが「急がば回れ」であるという意味です。
鶴見大学では平成18年から全学愛情卒煙会議を催して 全学学生を対象として愛情卒煙を推進しています。入学から卒業までの間に一人でも多くの学生の 卒煙をはかりたいとの思いからです。病院に卒煙外来を開設し、学生の禁煙指導を無料とし、 本財団の前身NPO法人からパッチに関わる費用を提供して学生の意識改革を促しております。
このような努力の甲斐あってか学園内の喫煙地域はどんどん縮小し、 周辺住民から敷地外の吸殻などの苦情も出ず、成功したかに見えましたが、やはり 学生の喫煙率は以前と全く変わっておりません。 ニコチン依存という病気は、甘やかす「愛情」だけでは治せないことがよくわかりました。
やはり政府や地方自治体が率先して禁煙政策を実施することによって 愛情卒煙が実を結ぶのかもしれません。 それでも依存に苦しむ若い「病人」に愛情を注ぎ続けて、タバコから開放することは、 やはり大切なことであると信じて「愛情卒煙」を本財団は推進して参ります。
※追記:「神奈川県公共的施設における受動喫煙防止条例」は3月24日可決され、3月31日に交付されました。 |
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