公益事業1 志高い歯科医師、医師、学生等の育成事業

アジア、欧米地域からの公募による受け入れ

1)本財団ではNPO法人アジア対口腔がん協会の事業を引き継ぎました。

 アジア諸国の医療水準は、地域あるいは国家により大きな差が見られます。
 NPO法人アジア対口腔がん協会(AFOC)においては、一貫して口腔がん頻度の高いインド、スリランカ(がん死亡率の35%)に拠点を置きました。
 特にスリランカにおいて、この間JICA(国際協力事業団)の歯科教育プロジェクトが1998年から2003年1月まで、スリランカ唯一の歯学部であるペラデニア大学とその付属病院を再建しました。

 NPO法人アジア対口腔がん協会(AFOC)はJICAに協力し、3年間継続的に口腔外科エキスパートを常勤派遣し、口腔腫瘍手術及び再建外科の技術移転を果たしました。
 今では、現地専門家により世界最先端の口腔がん治療が展開しております。

 特にぺラデニア大学准教授Dr.Weerasingheは、NPO法人アジア対口腔がん協会(AFOC)の援助の下に鶴見大学歯学部口腔外科で研究を進め、平成19年1月に学位を授与いたしました。
 現在ぺラデニア大学の教授候補として活躍中です。

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2)本財団はアジア諸国のみでなく、欧米地域も含め本年度事業においても公募をつのり、歯科、口腔外科医療の過疎地帯から優秀な歯科医師あるいは医師を招聘し、臨床に関する実地指導を行い、現地の期待に応えたいと計画しています。

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3)わが国の歯科医療の技術水準が次第に低下する傾向にあり、世界最高を誇っていた過去に比べると甚だ遺憾といわざるを得ません。
 歯科医師過剰といわれているなかで、高度歯科医学の研究開発ならびに技術の向上を目指して、厳しい訓練を受けようとする志高い歯科医師が次第に減少しております。

 現在のこのような状況に鑑みて、艱難を乗り越えて勉学を志す明晰な人材を育成するため、世界最先端の施設に派遣して日本の歯科医療に新しい息吹をもたらすことを期待して事業計画を大きく進めます。

 来年度の事業として派遣するため、後日、募集要項を用意します。
 また、将来の外国派遣に備えて語学研修も行うことにしています。

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